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【無駄無駄】ジョルノ・ジョバーナの必殺技をイタリア語にしよう【むだむだ】

皆さんは、ジョジョっていうマンガを知っていますか?

 

 

スタンド(特殊能力)を持った登場人物たちが、それぞれの正義を胸にたくさんの敵に立ち向かっていく、 そんなお話です。

 

ジョジョは、いわゆるシリーズ物で、主人公が変わるたびに第1部、第2部、第3部...と区切りられています。まあ、シリーズを通してぼんやりとはつながっているのですが、それぞれの話は、きちんと独立しています。

 

さて、そんなジョジョの第5部は、イタリアを舞台としています。したがって、多くのイタリア語が出てきます。しかも、いい加減なイタリア語ではなくて、結構的確なイタリア語です。

 

そう、イタリアにかなりどっぷりと浸かっているのが第5部なのです。

 

筆者自身も語っていますが、イタリア語関連で有名な話は、第五部の主人公であるジョルノ・ジョバーナのつづりの話です。

 

マンガのタイトル「ジョジョ」は、主人公の愛称です。第一部から第三部の主人公の名前は、ジョナサン・ジョースタージョセフ・ジョースター空条承太郎...みな、必ず、「ジョ」の音が二つはいっており、ここから、「ジョジョ」となります。そして、当然と言ってもいいのですが、これはJOJOと表記されてきました。

 

しかし、イタリア語では、アルファベットを使うことは使うのですが、jがなく、いわゆるjの音は、giを使って表記します。なので、第五部の主人公であるジョルノ・ジョバーナ、通称「ジョジョ」のつづりは、Giorno, Giovannaで、GIOGIO(ジョジョ)と表記されます。*1。こういうきめ細かな点まで配慮されているのです。

 

そんなイタリアにどっぷり浸かったジョジョ第5部は、主人公の仲間たちも当然イタリア語を使います。中でも、ブローノ・ブチャラティナランチャ・ギルガは、敵を倒すときにイタリア語を叫びます。

 

ブチャラティは、

リアリアリアリ、アリーヴェデルチ

 

ナランチャは、

ボラボラボラボラ、ボラーレヴィーア!

 

で、それぞれ、arrivederci(アリーヴェデルチ)「さよなら」と、volare via(ボラーレヴィーア)「飛んでいく」からきています。で、なぜ最初に繰り返しが入るかというと、この部分で相手をタコ殴り(または猛攻撃)をするからです。

 

そんな中、ジョルノは何と叫ぶかというと、

 

無駄無駄無駄無駄、無駄ぁ!

 

で、何と日本語です。まあ、これには理由があるわけですが、私としては、せっかくですから、ジョルノにもイタリア語でこれを叫んでほしいです。

 

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ということで、私が、彼のために、イタリア語版の「無駄無駄」を考えることにします。

 

 

---

 

 

まず、思いつくのは、inutile(イヌーティレ)「無駄な」という形容詞です。これを使って、こうするのはどうでしょう。

 

イヌイヌイヌイヌ、イヌーティレ!

 

おかしい。これは絶対におかしいです。

 

お気づきのように、ジョジョの登場人物たちは、2拍(アリとかボラとか)を繰り返した後、イタリア語を叫びます。つまり、イタリア語表現の最初の二文字*2を繰り返し、そこからの、えいやっ!、です。これを仮に「ジョジョ必殺技の法則」と呼ばせて下さい。

 

 

ジョジョ必殺技の法則(informal)

ジョジョの必殺技は、必ず、あるイタリア語表現の先頭2拍相当の音を繰り返した後に、当該のイタリア語表現を叫ぶ構造になっている。

 

 

したがって、仮に、ジョルノの必殺技にイヌーティレ(無駄な)を使おうとすると、イヌイヌイヌ、となってしまい、なんだかとってもおかしくなってしまいます。犬ーティレになっちゃいます

 

そして、もっと言うと、イヌーティレを、イヌとティレに分けることに大変な違和感を感じます。

 

inutileは、in(イン:否定の接頭辞)とutile(ウーティレ:有益な)が一緒になって言葉で、これで「無駄な」という意味です。これを一緒に発音すると、inのnとutileのuが一緒になって「ヌ」となります。

ですから、イヌできってしまうと、inu-tileになってしまって、これは分け方としてはおかしいです。

 

よくわからない方もいらっしゃると思うので、卑近な例で説明させてください。

 

 

皆さん、「のりしお」はご存知ですか。そう、あの「のりしお」です。

ここで、「のりしお」という言葉を二つに分けて下さい、と言われたら、どうします?

そんなこと生涯で一度も考えたことないと思うのですが、きっとすべての人が、「のり」と「しお」で分けると思います。

 

「の・りしお」でも「のりし・お」でもないわけです。日本語母語話者にとってはしごく当たり前なのです。

 

では、イヌーティレを、「イヌ・ティレ」と分けてしまうとどうなるか。感覚としては、「のりし・お」です。

気持ち悪いですよね。イタリア人が「ポテトチップスのりし・お味が好きなんだよね〜」と言ってきたら、皆さん、間違いなく、「いやいや、のり・しおだから」って訂正しますよね。

 

つまり、みなさんが「イヌ・ティレ」と言ったら、それは、イタリア人にとっては、「のりし・お」と言われているのと同義なのです。

 

要するに、「のりし・お」=「イヌ・ティレ」なのです。

 

 

 

 

意味がわからなくなったので、話を戻します。ジョルノの必殺技を、イヌーティレを使って訳すことはできないというお話でした。

 

そこで、私が提案したいのは、non ha senso(ノナセンソ)「無駄」です。 英語にすると、it has no senseで、要するに、「意味がない」「無駄」という意味です。

 

ここでのポイントは、non ha sensoは、3つのパーツに分かれていること、そして、イタリア語ではhは発音しませんから、2つ目のhaは「ア」と発音して、前のnonのnといっしょになって、「ナ」となる、ということです。つまり、「ノン・ア・センソ」と発音せずに、「ノナ・センソ」と発音することになります。

そしてさらに、ノナとセンソは分けても大丈夫です。

 

するとどうでしょう。ノナは、分離できると同時に二つの音ですから、ジョジョ必殺技の法則になじみます。ここで、ジョジョ必殺技の法則を以下に再掲しておきます。

 

ジョジョ必殺技の法則(informal)

ジョジョの必殺技は、必ず、あるイタリア語表現の先頭2拍相当の音を繰り返した後に、当該のイタリア語表現を叫ぶ構造になっている。

 

 

ですから、ジョルノの必殺技はこうなります。

 

 

ノナノナノナノナ、ノナセンソ!

 

 

 

いかがでしょうか。

きたでしょう? これは?

 

 

 

 

ノナノナノナからの、ノナセンソ!、です。「無駄無駄無駄」のイタリア語版の完成です。

 

 

 

 

 

 

さて、ジョジョは、最初の部分で相手をタコ殴りにしなければなりません。つまり、無駄無駄無駄で相手をリズムよく殴っていたように、ノナノナノナで相手を殴ることになります。

 

 

 

 

 

それでは、皆さん、りぴーとあふたーみー。

 

 

 

 

 

 

ノナノナノナノナノナドアドダッ!...っ...のませんそ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ね?  かむでしょ?

 

 

 

みなさん、

 

 

 

 

 

 

 

そういうことですよ(?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他のジョジョ関連の記事はこちらです。

 

 

k-lieux.hatenablog.com

 

 

k-lieux.hatenablog.com

 

 

 

 

*1:Giovannaなので、ジョバーナではなく、そのまま正確に読むのであればジョバンナですが。

*2:二文字という言い方は正確には正しくないですが。

【バンビーノ】アッチェンデレ!はおかしい【アッチェンデレ】

皆さんは、「バンビーノ」というマンガをご存知だろうか。

 

どういうマンガなのかを、もうごくごく簡単に言ってしまうと、主人公がいろいろな苦楽を経ながら一流のイタリアンコックを目指す物語、そんなカンジである。 

 

このマンガには、イタリアに関するマンガということもあって、たくさんのイタリア語が登場する。

 

そもそもそのタイトル「バンビーノ」もイタリア語である。バンビーノはイタリア語で、「子ども」という意味である。

「お前はバンビーノだな」なんていうと、「お前はまだまだあまちゃんだな」のような意味になるので、要は、主人公があまちゃんから成長していくという意味をこめてもあるのだろう。

 

さて、私は別にこのマンガが面白いよ、とかいう当たり障りのない当たり前のことを言いたいのではなくて、このマンガに出てくるイタリア語についてちょっと気になっていることがある。

なので、ちょっとそのイタリア語について書いてみたいと思う。

 

主人公はある六本木にあるイタリアンのレストランで修行を始めるのだが、そこは、超体育会系で、めちゃくちゃに叫び、そして雄叫びをあげ、ゴリゴリと繊細な料理を作っていくというレストランである。

 

主人公も、当然、最初はそのノリに大変ビックリするわけであるが、それもそのはず、しょっぱなからオーナーシェフが、雄叫びを上げるのである。

 

 

その雄叫びがこんなカンジ。

 

Allora ragazzi, cominciamo a lavorare!

アッローラ ラガッツィ コミンチャーモ ア ラボラーレ

「さあ、てめえら、仕事を始めようぜ!」

 

 

allora(アッローラ)が「さあ」とか「じゃあ」という意味で、ragazzi(ラガッツィ)がここでは「お前ら」くらいの意味、そして、cominciamo a lavorare(コミンチャーモ ア ラボラーレ)が「仕事をし始める」という意味なので、概略、「さあ、てめえら、仕事を始めようぜ!」という意味になるわけである。

 

そして、この叫びを受けたシェフたちは、si, va bene!(了解した!)と応え、

 

Accendere!!!!

アッチェンデレ

「点火!!」

 

と、叫びながら一斉に厨房で火をつける。

なんとたくましく雄々しい場面であろうか。 

 

 

さて、私が気になっているのは、accendere!!(アッチェンデレ)とシェフたちが叫ぶところである。イタリア語を少しでも勉強したことがある人であれば、アッチェンデレが「点火!」という意味にはならないことは分かると思う。

 

なぜなら、アッチェンデレには、そのままの形には命令用法ないから、である。

 

確かに、accendereには、「火をつける」「点火する」という意味があるが、「点火!」みたいな命令をしたければ、命令法を使わなければならない

 

 

ここではシェフたちが一斉に点火しているので、さしずめ、命令法現在一人称の複数形のaccendiamo!(アッチェンディアーモ)、となるのではないかと思われる*1

 

accendere(アッチェンデレ)は、基本の形。いわば、辞書の一項目、といった感じで、そのままの形で実際に使うことはない*2

 

確かに、日本語の名詞である「点火」は、そのまま、一生懸命、えいやああああ!と叫んで「点火!!!!」とやれば、命令にもなる

 

ただ、それは、日本語が特殊なだけなのである。普通は基本の形をそのまま持ってきて、命令はできない

 

 

繰り返します。基本の形で命令できない。ここ大事です。

どんなにはちきれんばかりの大声を出したって、だめです。できないものはできない。

 

 

つまり、シェフたちは、オーナーのかけ声を受けて、

 

「アッチェンデレ、それは〜〜という意味で他動詞です」

 

みたいな、辞書の一項目を、大声で雄々しく、読みあげているのである。

 

 

いやあ、もうここで突っ込みたくなりますよ。

君たち、それ、大声で雄々しく叫ぶセリフじゃないからね、って。 

 

 

 

ということで、彼らのやり取りを、厳密に訳すと、以下のようになる*3

 

 

 

オーナー 

さあ、てめえら、始めようぜエエエエエエエ!!!!

 

シェフたち

りょおおおおおおかああああああああいいい!! 「アッチェンデレ」は、他動詞で、「火をつける」「燃やす」「点火する」という意味です!!!

 

 

 

 

 

ええ、聞こえてきますよ。そんな細かいところに突っ込むな、という声が聞こえてきますよ。

 

 

ええ、ごもっともですよ。世の中勢いさえあればいいんですよ。 勢い、大事。チョウダイジ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわります!!!

 

 

 

 

 

 

 

点火しそうな爆弾を持って慌てるおうまさん↓ 

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*1:ただし、私はイタリアのレストランの厨房に入ったことがないので、イタリア人は本当にaccendere!と叫んでいる可能性が完全に否定できない。ただ、私の周りにいるイタリア人に聞いてみると、そんな変な言い方はしないだろう、と言っていたので、やはりこれはおかしいと考えられる。

*2:他の助動詞に続く、などの環境下でない限り。

*3:そもそも、厳密に訳せなどしないというツッコミはなしで。

【ボラーレビーア】ナランチャの必殺技の言い方を直してほしい【飛んで行きな】

ジョジョの第5部には、ナランチャ・ギルガというキャラクターがいる。お勉強は苦手なのだが、仲間想いで、いざというときに最高の活躍をするキャラだ。

 

そんな彼にも、ジョジョ特有の「スタンド」という特殊能力がある。どんなスタンド能力かというと、ラジコン戦闘機のようなものを出して、そこから敵を滅多打ちするという、遠隔操作も可能な優れ能力だ。

 

そんな彼のスタンド能力を知らない方は、YouTubeから動画をお借りしてきたので、ぜひ以下の動画を一回見てほしい。彼が自由自在にラジコンを操っていることが分かると思う

 

www.youtube.com

 

さて、そんな彼は、ここぞというときに、敵を滅多打ちにするととともに、こう叫ぶ。

 

 

ボラボラボラボラボラボラボラボラボラボラ、ボラーレビーア!

 

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そして、ボラーレビーアにはカッコづきで「飛んで行きな」と書いてある。

 

これはイタリア語の、ボラーレはvolare(飛ぶ)とビーアはvia(向こうへ)の二つの言葉を組み合わせたもので、「飛んで行く」という意味になるジョジョの第五部はイタリアが舞台なので、登場人物たちもイタリア語を使う、ということである。

 

 

しかし、このナランチャの言い方には、大変な違和感がある。

 

「ボラーレビーア」は、確かに「飛んで行く」という意味だ。だが、その日本語訳から分かるように、ナランチャは、ここでは「飛んで行け」と相手に言いたいのだと思われる。

 

滅多打ち滅多打ち滅多打ち、からの、「飛んで行け」である。

 

すると、イタリア語でも命令形にしなければならないはずだから、ここは、vola via(ボーラビーア)、とならなければおかしい

 

ボラーレビーアは、まあ、無理やり訳すのであれば、「飛んで行く」。どう考えてもこの場面にはそぐわない。

 

 

ボラボラボラボラボラボラボラボラ、飛んでいく!

 

うん、ちょっと違う。

 

 

だから、ナランチャには、今からでも、

 

 

ボラボラボラボラボラボラボラボラ、ボーラビーア!

 

 

と言ってほしい。ボラーレビーアからボーラビーアへ。

たったこれだけで、私は十分満足できる。

 

 

しかし、聡明な方であれば既に気づいたと思う。

 

ボラーレビーアの命令形が、ボーラビーアなら、ボラボラボラボラの部分もおかしいのではないか、と。

 

 

そう、おかしい。イタリア人は、決して「ボラ」なんて言わない。「ボーラ」と言う。

 

だから、正確には、ナランチャはこう言わなければならない。

 

 

ボーラボーラボーラボーラボーラボーラボーラ、ボーラビーア(飛んで行け)!

 

 

これで完璧。

 

 

なんか間抜けだと思うかもしれないが、ナランチャが「ボーラビーア(飛んで行け)」と言いたいのだから仕方がない

ボーラボーラボーラで相手を滅多打ちにしてもらうしかない

 

 

 

想像してほしい。

敵を滅多打ちにするときに、ボーラボーラボーラというナランチャを。

 

 

 

 

 

🤣

 

 

 

 

 

 

イタリア語という武器を手に、ジョジョナランチャにマウントをとり、悦に浸った私は、今、最高に調子をこいている。

 

 

そして、最高に調子こいた私は、イタリア人の友人に、「ナランチャの必殺技の言い方のおかしいところを直してやったんだ!」と嬉々として語ったのです。

 

 

 

すると、

 

 

 

 

「うーん、でも、まずそういうときに「ボラーレビーア」って言わない(笑)」

 

 

 

 

と返されました。

 

反論できない相手に自分の得意分野でマウントをとって悦に浸った私は最高にピエロです。

 

本当にありがとうございました。

 

 

 

追伸

 

ちなみに、同僚のブチャラティも必殺技の言い方がおかしいです。その点については、随分前に記事にしました。

 

 

k-lieux.hatenablog.com

 

 

 

 

 

【聞いてください】ほうきについてポエムを書きました。

イタリア語には「ほうきではく」

という言葉がある

 

それは、scopare(スコパーレ)という

 

ほうきは、scopa(スコーパ)で、

そのスコーパを動詞化させて

スコパーレ

 

スコパーレ

なんだか不思議なことば

 

日本語では

「ほうきする」とはいえないけれど、

 

イタリア語では

「ほうきする」と言えちゃうような

そんな感じ

 

スコパーレ

なんだか使ってみたくなる

 

活用させると、

スコーポ、スコーピ、スコーパ...

 

どこかで、

なんかのまちがいで、

 

スヌーピーがでてきそうな、

そんな感じ

 

友人が

きれいな部屋で、

 

ボッリョ スコパーレ(ほうきではきたい)、

ボッリョ スコパーレ、と言うから、

 

イタリア人はすごくきれい好きなんだと

そう、思った

 

でも友人は

別にきれい好きでもなんでもなくて

 

そこで私はおかしさに

ふと気づかされた

 

スコパーレ

実は意味が

違うんじゃないか

 

そう

スコパーレ

 

「ほうきではく」の他に

「セック◯する」という

 

すごく俗っぽい意味が

ある

 

なぜ

どうして

 

「ほうきではく」が「セッ◯スする」なのか

皆目検討がつなかいが

 

ただ一ついえるのは、

 

友人は

きれいな部屋で

 

◯ックスしたいと

連呼していた

 

それだけはホント。

 

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